UltraSPARC T1
生産時期 | 2005年から |
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設計者 | サン・マイクロシステムズ |
生産者 | テキサス・インスツルメンツ |
CPU周波数 | 1.0 GHz から 1.4 GHz |
アーキテクチャ | SPARC V9 |
コア数 | 4, 6, 8 |
コードネーム | S1 |
次世代プロセッサ | UltraSPARC T2 |
搭載システム
[編集]T1 プロセッサーは以下のサンと富士通の製品に搭載されている:
- Sun SPARC Enterprise T1000 と T2000 サーバ
- Sun Fire T1000 と T2000 サーバ
- Netra T2000 サーバ
- Netra CP3060 ブレード
- Sun Blade T6300 サーバモジュール
特徴
[編集]仮想化
[編集]ソフトウェアライセンスの問題
[編集]T1の欠点
[編集]T1はシングルプロセッサのマザーボードのみしかサポートしておらず、大規模のエンタープライズ環境での垂直方向のスケーラビリティが限定されている。サンは後継のVictoria Falls プロセッサでこの問題を解決することを表明した[4]。また、1個の浮動小数点演算器が全てのコアで共有されているため、科学技術計算などの浮動小数点演算を多用するような用途には向かない。さらに、整数演算に限ってみても、同時代の他のCPUと比較して各コアのシングルスレッド性能はあまり高くはないという欠点がある。
"Rock" プロセッサ
[編集]UltraSPARC T2 プロセッサ
[編集]コードネームNiagara 2として知られた、UltraSPARC T1の後継となるプロセッサは、コアあたり8スレッドをサポートし、各コアが専用のFPUを持っている。つまり8コア/プロセッサ×8スレッド/コア=64スレッドを同時実行可能である。
UltraSPARC T2 Plus プロセッサ
[編集]SPARC T3 プロセッサ
[編集]2010年に最大クロック数1.67 GHz、16コア、1コアあたり8スレッド(システム全体で最大512スレッド)の処理性能をもつCPUとしてリリースされた。12種類の暗号をサポートした暗号化処理ユニットが組み込まれている。
SPARC T4 プロセッサ
[編集]2011年リリース。前世代のSPARC T3と比較してコア数が半分の8コアになり、ワンチップあたりのスレッド実行数が64スレッドに減少しているが、SPARC Tシリーズとして初のアウトオブオーダ実行を実装し、シングルスレッドのパフォーマンスが前世代の5倍に向上。最大3.0 GHz、1コアあたり8スレッドの処理性能をもつ。16種類の暗号をサポートした暗号化処理ユニット、10GbEによる高速ネットワーキング機能などを組み込んだSoCとしてリリースされた。
SPARC T5 プロセッサ
[編集]オープンな設計
[編集]2006年3月21日、サンはUltraSPARC T1 プロセッサの設計を、GNU General Public Licenseの元で、OpenSPARCプロジェクトにより公開した。公開された情報には、下記のものが含まれる:
- UltraSPARC T1設計のVerilog ソースコード
- 検証ツールスイートおよびシミュレーションモデル
- ISA仕様 (UltraSPARC Architecture 2005)
- Solaris 10 OSシミュレーションイメージ
関連項目
[編集]脚注
[編集]外部リンク
[編集]- Sun Microsystems' official UltraSPARC T1 Processor information(英語)
- サンの OpenSPARC ホームページ(英語)
- OpenSPARC T1 Project home(英語)
- Sun Intros Eight-Core Processor – By Jessica Davis, Electronic News, 14 Nov 2005(英語)
- Sun’s Big Splash by Linda Geppert, in IEEE Spectrum, January 2005 (英語)
- Niagara, a 32-way Multithreaded Sparc Processor by Poonacha Kongetira, Kathirgamar Aingaran, Kunle Olukotun, in IEEE Micro, March-April 2005(英語)
- Sun Talks About Victoria Falls (英語)
- Sun PDF Which Includes Victoria Falls Info (英語)