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夏のブラバン甲子園、ベスト3発表!
済美の応援団には美しい奇跡も……。
posted2017/08/25 07:00
![夏のブラバン甲子園、ベスト3発表!済美の応援団には美しい奇跡も……。<Number Web> photograph by Yukiko Umetsu](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/1/8/1500wm/img_1807b93cbba52726898ed9216a28dc87316949.jpg)
名応援曲『ワッショイ!』でアルプスがひとつになった、天理高校吹奏楽部。
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![梅津有希子](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/0/b/90/img_0b49dc8d3a672604e4d9da3188a0c3b513376.jpg)
梅津有希子Yukiko Umetsu
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Yukiko Umetsu
16日間にわたり熱戦が繰り広げられた夏の高校野球。全出場校のブラバン応援をアルプススタンドで聴きまくった“高校野球ブラバン応援研究家”こと梅津有希子(元吹奏楽部)が、今大会の応援を振り返り、特に印象的だったベスト3を紹介する。
1位 天理(奈良)
2年ぶりの出場となった天理の吹奏楽部は、80年以上の歴史がある伝統校。
ヒットが出た際や得点時に多くの学校が吹くファンファーレは、実は天理のオリジナル曲で、1959年の選抜から使用。同校では単純に『ファンファーレ』と呼んでいるが、他校では『天理ファンファーレ』や『ヒット』『得点』などと呼ばれることが多い。
高校野球応援以外に、阪神タイガースも使用するなど、あまりにも野球界に広まっているため、もはや天理の曲と知らない人も多い不朽の名作だ。原曲は、リチャード・ボウルズ作曲の﹃マクシンカッキー序曲﹄で、フレーズの一部がベースとなっている。
同校のもうひとつの名応援曲が﹃ワッショイ!﹄だ。
どっしりと威圧的なメロディで、相手をたたみ掛けるように攻撃。アルプススタンド全体から一斉に﹁ワッショイ!﹂というかけ声が響きわたるのがおなじみの光景だ。一般のファンも、みなこの応援を一緒にやりたいため、同曲を演奏しないと﹁なぜ﹃ワッショイ!﹄をやらなかったのか?﹂と学校に電話がかかってくるという。