【校正は繰り返し行う】
●校正は、次のような異なったやり方で、必ず繰り返し行ってください。手法を変え、何度も行ってはじめて、校正の精度は高まります。︵ここでは、ファイルをプリントする場合を想定して、手順を示します。︶
1︶原稿つきあわせ=原稿︵底本︶とプリントとを1字1句比較しながら誤りをみつけ、修正内容を記入していきます。
2︶素読み=校正が済んだプリントを通し読みします。誤字脱字などの疑問が出た場合は、底本を参照して確認します。
3︶特定の観点からの素読み=見出しの付け方に不揃いはないか、人名の表記に不揃いはないかなど、特定の観点からもう一度素読みします。特に、OCR入力をしたファイルの場合、﹁タ︵片仮名︶﹂と﹁夕︵漢字︶﹂などよく似た文字の読みとりミスが生じるので、特定の文字のチェックが必要です。
●特定の文字のチェックは、エディタやワープロの検索機能を使って行うと、便利です。
誤りは、同じパターンで何度も生じがちです。繰り返しの可能性を感じたら、検索で確認してください。
通常の検索でも校正の効率と精度を高められますが、正規表現という、文字列のパターンを表したり、チェックしたい複数の文字をまとめて指定する技法を用いれば、いっそう効果が上がります。
●標準的には、﹁原稿つきあわせ﹂二度、﹁素読み﹂一度に加え、﹁特定の観点からの素読み﹂を目安としてください。
︻完了後は1日寝かす︼
●集中力には限りがあります。つきあわせ→素読み→特定の観点からの素読みを連続して行うと、かえって見落としが増える場合があります。校正が済んだら、最低でも一晩寝かし、翌日最後のチェックを行いましょう。思わぬ発見があるはずです。