ロックフォール・チーズをめぐる米仏の争い
オバマ大統領の就任式はすごかったですね。 80%を超える支持率……わが国の、小泉さんが総理大臣になった直後をふと思い出します。 実際、あの頃の日本も、景気がドン底で、小泉さんが﹁古い自民党をぶっこわす!﹂と声高に宣言したあの勢いに、人々はシュンとなっていた気持ちを奮い立たせられるような気がしたのでしょう。
いみじくも、アメリカも未曾有の経済危機……状況は似ています。 小泉さんは﹁構造改革﹂を旗印に、その後6年近く首相の座にいたわけですが、さてオバマさんはどうか??
いずれ彼の政策の中身もきちっと見てみたい気もしますが、その前に、昨日のこのブログでチーズの大分類をした記事に関連付けて、米仏のロックフォール・チーズをめぐるいざこざが報じられていましたので、触れてみます。
まず、ロックフォール・チーズとは何か。 青かびで発酵させるナチュラル・チーズですね。 特に、フランスの特産品です。
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<特徴> カマンベールのようなシロカビ︵白黴、Penicillium candida ︶熟成タイプのナチュラルチーズと違い、ブルーチーズは表面ではなく内部にカビ︵黴︶を繁殖させる。 カビの生育のためには空気が必要なので、カード︵凝乳︶を圧縮したり過熱したりせずに型に入れ、カード片の間の隙間を潰さないようにしてカビの繁殖面をチーズ内部に確保する。 さらに、針などで穴を開けて隙間を作り、空気の流通を図る。 ︵後略︶
<世界三大ブルーチーズ> ブルーチーズには数多くの種類が存在するが、代表的なものはフランスのロックフォール、イタリアのゴルゴンゾーラ、イングランドのスティルトンであり、これらは﹁世界三大ブルーチーズ﹂と総称することもある。
このうち、ロックフォールは羊乳を原料としており、ゴルゴンゾーラとスティルトンはともに牛乳から作られる。 また、ブルーチーズは種類によって用いられるアオカビの種類も異なるが、ここに挙げた3種類であれば、ロックフォールとスティルトンは Penicillium roquefortiのみ。ゴルゴンゾーラでは Penicillium glaucum等、数種がこれに加わる。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%81%E3%83%BC%E3%82%BA
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ブッシュ前大統領が、交代直前にこの措置に訴えて出たようで、背景や理由については詳しく調べる必要があるような気がしています。
オバマ大統領は、アメリカにおける、個人経営の農家を支援し、建て直していく政策を盛り込んでいます。 このあたりのアメリカにおける評判なども織り交ぜながら、徐々に検証していってみたいと思っています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 青カビチーズの関税3倍 フランスが米国をWTOに提訴へ 1月21日9時44分配信 産経新聞
︻パリ=山口昌子︼フランスのバルニエ農業・漁業相は20日、米国がフランス特産の青カビ入りのチーズ﹁ロックフォール﹂の関税を3倍に引き上げると決めたことに対して、欧州連合︵EU︶の欧州委員会とともに、米国を世界貿易機関︵WTO︶に協定違反で提訴すると述べた。
米国は15日にフランスなどが加盟するEUが成長促進ホルモンを使った米国産の牛肉の輸入を禁止していることに対抗する形で、現在100%の関税をかけているロックフォールに3月23日から300%の関税をかけることを決めた。
ロックフォールの米国向けの輸出量は年間400トンで、チーズの年間総売り上げの2・5%を米国向けが占めている。フランス側は100%の関税自体がすでに異例の高率であり、300%の関税は﹁禁輸も同然だ﹂と反発している。
欧州はコレラ菌防止のため消毒した米国産チキンの輸入も拒否している。ブッシュ前米政権はオバマ新政権への交代を控えた先週、消毒チキンの輸出許可を獲得するため、WTOにEUの輸入拒否はWTO協約に違反するとして提訴した。
ロックフォールの産地、仏南部の地方議会議長は﹁米新政権にもっと知的な態度でこの問題を再検討してもらい﹂とし、ロックフォールをオバマ新大統領に就任祝いとして贈るなど、欧州側はオバマ新政権の対応に期待を寄せている。