新型コロナウイルスの重症患者数が倍増し、入院の調整に困難が生じている現状を専門家が報告。「東京都の医療体制が逼迫していないという政府の説明は誤り」と厳しい指摘が上がった。
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新型コロナウイルスの感染対策を巡り、3月に厚生労働省クラスター(感染者集団)対策班の押谷仁・東北大教授から、東京都に示された感染状況の予測文書2通を、都が廃棄していたことが分かった。このうち1通は、5月下旬に本紙が都に情報公開請求した後に廃棄した。小池百合子知事は予測内容を「対策の参考にした」と述べており、廃棄によって感染拡大直前の政策決定過程が不透明になっている。(中沢誠) 都が廃棄したのは、押谷氏らが都内の感染者数などを予測・分析した2通の文書。都の説明では3月17日と19日に示された。17日文書では、現状の対策のままだと2週間後に都内で約1万7000人に増えると予測。都が提供した情報を基に、押谷氏らが精査した19日文書では、感染者数が約3000人に減った。 押谷氏はさらに精査し、都と意見交換した21日に、最終的な予測として「320人」を示した。小池知事は23日の記者会見で、21日文書
東京都、特に新宿区や豊島区で新型コロナ感染者数が増加しています。 6月中旬から下旬にかけて、新規感染者数は50人/日くらいで推移していましたが、7月2日からは3日連続で100人を超えています。 7/4時点での新規患者報告数の推移(東京都新型コロナウイルス感染症対策サイト)連日100人を超える感染者が報告されており「第1波のときみたいに医療機関が大変なことになっているのでは?」とご心配くださっている方もいらっしゃるかもしれませんので、現在の都内の医療機関の状況についてご紹介致します。 現在の都内の新規感染者数は4月上旬に匹敵3月下旬から4月上旬の都内の新規感染者数(東京都新型コロナウイルス感染症対策サイト)1日の感染者数だけで言うと、数値的には4月上旬に匹敵します。 4月4日には118人が報告されています。 4月4日と言えば緊急事態宣言が出される直前の状況で、筆者も「都内の新型コロナ診療医療
「文藝春秋」7月号の特選記事を公開します。(初公開:2020年5月21日) 東京都医師会の会長職にある尾崎治夫医師は、新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、医療現場のひっ迫ぶりを理解しようとしない政権に、いつも苛立っていた。 【写真】この記事の写真を見る(4枚) 「国会のなかで閉じこもっていないで現場を見に来い!」 何度、筆者はこの言葉を聞いたことか。 東京都の感染者は、3月下旬にかけて急増した。一ケタ台だった1日の感染者数が、25日に41人を記録し、翌日から47人、40人、63人、68人と高止まりの様相を呈している。4月に入って、とうとう100人の大台を超えた。 病床の確保さえままならないなか、このペースで増えていけば、感染者を受け入れる病院が崩壊しかねない。欧米では感染者があふれた病院の医師や看護師が切羽詰まった様子で助けを求めている。その映像が、脳裏に焼き付いて離れない。 PCR検
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