出だし好調のアベノミクスだが、日本を成長路線に乗せるには構造改革が不可欠になる。そこで求められるのは、既得権を排し﹁強い企業をより強くする﹂という戦略だ。たとえ企業が倒産しても、他社で雇用があれば、個人が切り捨てられることにはならない。強い企業をより強くする政策を明確にして、雇用創出を促した方が国民のためになる。 安倍晋三首相の掲げる経済政策、いわゆるアベノミクスの出だしが好調だ。﹁大胆な金融緩和﹂﹁機動的な財政出動﹂﹁民間投資を喚起する成長戦略﹂の3本の矢を政策の柱としているが、1本目の矢である金融緩和に強い姿勢を示しただけでその効果は表れた。大幅な円安となり株価が上昇。人々の景況感を一変させた。いわば景気に火をつける役割を1本目の矢は果たしたわけで、それだけでも大成功だろう。 だが今の段階は、薪に火をつけるための新聞紙にパッと火がついたにすぎないとも言える。日本経済を再び成長路線に乗せ
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