なにも今の日本や中国に限らず、自国とどこかの国が対立したときに﹁もし戦わば﹂的な内容の小説が世に出たり、新聞・テレビ・雑誌などがあれこれと煽ったりするのはよくある話。第一次世界大戦の後から太平洋戦争にかけての時代にも、似たようなことはあったようだし。 そういう傾向と関係があるのかないのか、﹁中国が○○兵器で攻撃してくれば日本は潰滅﹂的な論調が出てくることも、当然ながら起きる。書いた当人が本気でそう信じているのか、それとも一種のビジネスとして意図的に煽っているのかどうかは知らないけれど。 そういう話が出てくれば当然、﹁潰滅しないために防禦体制を強化しろ﹂とか﹁やられる前にやり返せ、先制攻撃は自衛権のうち﹂とかいう論調も出てくる。ただ、第二撃であれ予防先制攻撃であれ、いわゆる﹁敵地攻撃能力﹂の是非を論じるのは、今回の本題ではないので措いておく。 問題にしたいのは、そもそもいきなり﹁日中全面開戦