地球はその歴史の中で、表面全体が氷河に覆われる「全球凍結(スノーボールアース)」が何度か起こったと推定されています。しかし、なぜ全球凍結が起きたのか、またどのように “解凍” されたのかについてのメカニズムはほとんど分かっていません。 約7億年前に起こったとされる全球凍結レベルの極端な氷河期「スターティアン氷期」の発生原因を、地質記録とシミュレーションによって調査したシドニー大学のAdriana Dutkiewicz氏などの研究チームは、火山からの二酸化炭素放出量が少なくて岩石の風化による二酸化炭素の吸収が多かったために、大気中の二酸化炭素濃度が現在の半分以下まで減少したことが原因であると推定した研究成果を発表しました。興味深いことに、この状況は遠い未来に地球で起こる状況と似ています。 【▲図1: 全球凍結した地球の想像図(Credit: Oleg Kuznetsov)】■赤道すら凍りつく
活断層・火山研究部門 宍倉正展・行谷佑一 株式会社環境地質 越後智雄 1月8日に能登半島北西部の海岸で行った2024年能登半島地震に伴う海岸の地殻変動調査の結果を報告する。調査は国土地理院(2024)による測地観測データの解析によって最大4 m程度の隆起が報告されている領域内の石川県輪島市門前町 鹿磯(かいそ)周辺で実施した(図1)。まず鹿磯漁港では防潮堤壁面に固着したカキやカンザシゴカイ類などの生物が隆起によって離水した様子を観察した(写真1)。地震前のおおよその海面位置を示す固着生物の上限高度について、光波測距儀を用いて地震後の海面(2024年1月8日12:03の時間海面で、ほぼ平均海面の高度と一致)からの高度を複数地点で計測したところ、3.8〜3.9 mであり、同地点ですでに石山ほか(2024)が報告している値とほぼ同じである。 鹿磯漁港より北側では写真2に見られるように波食棚と呼ば
(CNN) 今から約2億5000万年後、新たな「超大陸」の形成に伴って人類をはじめとする哺乳類は地球上から姿を消す可能性がある。研究者らがこのほど、そのような予測を発表した。 【写真】現在の世界の地理と予測された2億5000万年後の地理 英ブリストル大学の科学者らが、スーパーコンピューターによる遠い未来の気候モデルを初めて活用。約2億5000万年の間に各大陸が1つの超大陸「パンゲア・ウルティマ」を形成した後、異常気象がどのように激化するのかを予測した。 その結果、超大陸は極めて高温で乾燥が激しく、人類や他の哺乳類が事実上暮らせない環境になることが分かった。人類と他の哺乳類は、過度の高温下で長期間耐えられるような進化を遂げていない。 研究では超大陸の気温や風雨、湿度の傾向をシミュレーションし、構造プレートの動きと海洋科学、生物学のモデルを駆使して二酸化炭素のレベルを計算した。 それによれば、
イグ・ノーベル賞(Ig Nobel Prize)は、ノーベル賞のパロディー(裏ノーベル賞)として「人々を笑わせ、そして考えさせる研究」に対して贈られるものです。科学ユーモア雑誌「Annals of Improbable Research」の編集者マーク・エイブラハムズ氏が 1991 年に創設し運営されています。ノーベル賞と同じく複数の部門があり、毎年 5000 以上の研究や業績の中から選考されます。イグ・ノーベル賞を手渡すプレゼンターは、ノーベル賞受賞者が行っています。授賞式は2023年9月14日18時(アメリカ東部時間)にオンラインで行われ、1996 年にノーベル生理学・医学賞を受賞したピーター・ドハーティー氏によって授与されました。
神崎星辰 @chiee007 たぶんメチル水銀とかとのアナロジーで考えておられて悪意はないのだろうが、生物濃縮という現象に対する浅い理解含めて、ちょっと世間的にデマとなっては危ないので専門的見地から下記スレッドにコメントします。 twitter.com/miyadai/status… 2023-09-03 16:12:01 宮台真司 @miyadai 貴殿は有機結合トリチウムを見逃している。生体内でトリチウム水のままなら短時間(4日以内)で代謝されて生体濃縮の機会がないが、それを構成するトリチウム原子が有機物(蛋白や脂肪や核酸)と結合すると生体内に長く留まる間に(大部分は生物半減期40日で一部は1年)捕食されて生体濃縮されうる。 有機結合化のメカニズムは水素置換。植物の光合成過程や動物の消化過程で、有機物内の水素原子が他の水素原子に置換されるので、トリチウム原子にも置換される。このメカニズ
30年かかるプロジェクト、何かあったとき東電は正直に情報を明らかにするのか(8月24日、東京・東電本社前の放出反対デモ) REUTERS/Kim Kyung-Hoon <福島第一原発から放出される処理水のトリチウム濃度は安全基準を満たしている─政府や国際機関は繰り返しそう保証するが、隠蔽を重ねてきた東電が今後数十年続く放出を誠実に行うとは思えない> 2023年8月24日、日本政府は、現在は敷地内のタンクに溜められている福島第一原子力発電所から出た汚染水を浄化した「ALPS処理水」の海洋放出を行った。この放出については周辺諸国から懸念が出ているだけでなく、地元の漁業関係者も反対しており、これは海洋放出には関係者の合意が必要とした2015年の約束に反している。筆者は以前も、海洋放出については国や東電は2015年の約束を守るべきだと主張してきた。 いわゆる「トリチウム水」の海洋放出は全世界で行わ
彩恵りり🧚♀️科学ライター兼Vtuber✨おしごと募集中 @Science_Release どの研究室でも全然成功しないと思ったら、査読論文が掲載されるにあたって「いやー、実はプレプリントでは書き間違えちゃって (棒読み) 、鉛 (Pb) ではなくパラジウム (Pd) でした」オチはないかな……いやアレはリーク情報を防ぐための措置で、さすがにこの置換は元素違い過ぎて嘘だとバレるよね twitter.com/Science_Releas… 2023-07-28 12:27:24 彩恵りり🧚♀️科学ライター兼Vtuber✨おしごと募集中 @Science_Release "沸騰水超伝導体" 「LK-99」について解説しているScienceのコラム記事読んだ~。なんにしても合成が容易な材料っぽいからすぐに試されるだろうし、評価はもう少し待ちたいところだねぇ。 Derek Lowe. (J
先日、東京大学中退を標榜するホリプロ所属の村木風海さんが、文部科学省の原子力関連での有識者会議のメンバーに選ばれて、ただでさえ風当たりの強かった原子力学術界隈では大しけの空模様となりました。 たまに原子力学会に寄稿したりする私も、まさか足元で「なんだこの人選」と思うようなネタが到来するとは思ってもおりませんでした。 嬉しいお知らせです! 実は先日、文部科学省の核融合に関する有識者会議の委員に就任しました!!🎉😆… pic.twitter.com/mHX25uUS0x — 村木風海|Kazumi Muraki (@Kazumi_Muraki) June 29, 2023 まだ「ひやっしー」推しを自分でやってるの超ウケる、それって何のギャグ? 村木風海さんに関しては、概況を記した別の記事も書いてあって、委員の選考の際にご参照いただいたのですが、バイネームをしっかり書かなかったのが敗因だった
イギリスにあるサセックス大学の数学者が、「セックス中の男性が過度に心理的な興奮を覚えるとオーガズムを得にくくなることが分かった」と発表しました。男女数百人の性交を観察した研究データや、セックス中の人の脳をスキャンしたデータを数理モデルで分析したこの研究により、男性が絶頂に至れない問題を解決する糸口も見つかっています。 Sex, ducks, and rock “n” roll: Mathematical model of sexual response | Chaos: An Interdisciplinary Journal of Nonlinear Science | AIP Publishing https://doi.org/10.1063/5.0143190 Want satisfaction? Do the maths : Broadcast: News items : Uni
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