大阪大大学院医学系研究科の森本兼曩︵かねひさ︶元教授︵65︶=詐欺容疑で書類送検=による不正経理事件に絡み、元教授の研究室に在籍していた元研究員の女性︵53︶に対し、阪大が賃金の一部を支払っていなかったことが24日、わかった。元教授側が“ただ働き”同然の勤務を要求していたといい、女性は﹁働いた分の賃金をもらえず労働基準法違反にあたる﹂として茨木労働基準監督署︵大阪府茨木市︶に申告。阪大は今月中旬、未払い賃金として約300万円を女性に支払った。 関係者によると女性は平成19年4月~22年3月、森本元教授の研究室で、研究室が受託した研究を手伝うなどの非常勤の﹁特任研究員﹂として勤務。元教授側が決めた時給などの労働条件で、阪大と一定期間ごとに雇用契約を結んでいた。 当初、女性の雇用契約は週20~24時間程度勤務する内容だったが、元教授側から契約上の勤務時間を減らすようたびたび要求され、業務内容は