最近は﹁心理的安全性﹂という概念が、ビジネス領域でしばしば話題になる。 知識労働者のパフォーマンス向上に必須だと言われるからだ。 これについては、個人的な思い出も多い。 かつて私が在籍していた組織は、お世辞にも﹁心理的安全性﹂に優れた組織ではなかった。 率直に言ってくれ ⇒ 叱責される 私がまだ新人だったころ、﹁経営陣への提案制度﹂が設けられたことがあった。 経営者は﹁なんでも率直に提案してくれ﹂と説明していた。 ﹁なんでも﹂というので、早速私は﹁干された人々﹂の処遇を改善してはどうかと、経営者に提案した。 すると、私の想像をはるかに超えて、彼は怒った。 ﹁あなたは何もわかってない﹂から始まり、 ﹁働かない奴らの処遇は、あれで当然﹂ ﹁私が認めた人だけに仕事を渡す﹂と。 こうして私は1時間にわたり叱責された。 今思えば、経営者が﹁成果に貢献しない人々﹂を擁護した私に怒りを覚えたのは当然だっ
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