増田文学に関するChieOsanaiのブックマーク (3)
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同窓会の帰り、おれはUFOにさらわれた。 気がつくと、おれは真っ暗なコックピットの後部座席に座っていた。 目の前には大きな台形の窓がぽっかり空いてて、そこに東京の夜景が広がっている。さっき飲んでた居酒屋も見える。 そして隣を見るとなぜかメグミさんが同じように座っている。 大学時代、ティム・バートンとか美味いラーメン屋とかについて語り合ってたメグミさんは、当時ゼミの山口先輩に惚れてて、おれは自分の浅い経験を棚に上げてはよく相談に乗っていた。ていうか密かに好きだった。 ﹁メグミさん﹂と呼びかけると﹁あ、岡本氏﹂と、同窓会で見たかわいい顔がこちらを向く。あれから10年経って、おれだってそれなりに恋愛に慣れたと思ってたのに、﹁また会ったね﹂と微笑むその顔を見ると、当時の恋心があたかも新人の顔して胸を締め付けてくる。そういえばまだ独身だったはずだ。 ﹁岡本氏もさらわれたの?﹂ ﹁らしい。てかこれUF
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﹁結婚できない女の実情﹂という女性誌の特集記事をめくる指が震えている。すでにオフィス内には自分のほかに誰もいない。さっきまで残業していた男性社員も今は満員電車に揺られているころであろう。 帰ればよいのに、帰る気にならないのだ。デスクの明かりだけが灯された薄暗い室内の静けさにいよいよ心は締めつけられる。帰る場所もこことそう変わらないことを思うと自分の居場所がどこにも無いのに心づく。はあ、と思わず大きなため息がでる。 女性誌を放り出すように手ばなし、おもむろに腰を上げた私は、夜の外気をもとめて窓を開けた。日中のうだるような暑さがうそだったみたいに、夜空はさえざえと澄み渡り、満月のひかりが目の前にたたずむ樹木の梢を照らしている。その傍では小さな羽虫が二ひき、恋人同士だろうか、闇夜の到来をよろこぶかのように、愛のダンスを舞い踊っていた。 ふうっと深い息を吸ったら、涼やかな空気がにわかに全身を満たし
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私が彼氏に求めるのは背の高さと面白さと爽やかさかなー などとニコニコしながら会話するJK三人組のとなりで、そのどれにも当てはまらない俺は信号を待っていた。 ようやく秋になったばかりなのに、きょうは暑苦しいくらいの陽気なので、オフィスの皆は不満を漏らしていたが、俺は内心わくわくしていた。 そして今、ランチタイムで賑わう街中へ繰り出してみると、期待どおりに、いつもよりは薄着の女性が華やいでいる。 透けブラ全開のJK三人組はもちろんのこと、その横で髪を撫でつける仕草が色っぽい20代後半の女性の背中も、一見するとキャミしか見えないもののよーく観察すればあの妙なる線が浮き上がってくる。横断歩道の向こう側で同じく信号を待つ女性たちの透けブラは見えるはずがないけれども、ピンク色のリュックサックを背負った女子大生の上半身を膨らませる丸い二つのものの大きさや、その後方で日焼け止めを塗っている30代後半の熟し
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