今回は香港で起こっている一連の抗議活動には直接関係ないものの、香港から日本へのチャーター機派遣について取り上げたい。香港政府と中央政府がどのように海外の﹁香港居民﹂を救出したのかを通して香港社会と一国二制度を平常時とはまた違った視点で切り取れるからである。 香港でも話題のダイヤモンド・プリンセス号 もともと香港は日本への関心が高い地域だ。日本のニュースを香港メディアが取り上げるのはよくあることだが、新型コロナウイルスの大量感染が発生したクルーズ船﹁ダイヤモンド・プリンセス号﹂への関心はとりわけ高かった。ダイヤモンド・プリンセス号は香港にも寄港していたため、多くの香港居⺠が乗船していたからだ。 現地報道では日本政府の対応のまずさがしばしばクローズアップされた。厚生労働省幹部の﹁ゴジラのくしゃみ﹂発言やダイヤモンド・プリンセス号船内の感染管理の不備を指摘した岩田健太郎氏の動画、森喜朗氏の﹁マス
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