イラクのハイデル・アル・アバディ新首相は、シーア、スンニ、クルド3派の和解を約束し、国内外の支持を得て首相に選ばれた。議会でも支持を確保しており、目下のところ期待に応じている。 就任後数カ月で、バクダッドとクルドの間の石油の利益配分問題は改善した。2014年12月の協定で、クルド支配下の油田からの歳入の半分をクルドに配分することで合意した。 また、ペシャメルガへの資金提供と米国による武器の供与も認めた。アバディ首相は、クルドの独立要求をなだめるとともに、米国と協力する意向も示した。 スンニ派の一部は、ヌーリー・マリキ前首相の時代、イスラム国とともにイラク政府軍と戦っていた。そのスンニ派との和解が、現在のアバディ政権の焦点になっている。スンニ派はまだアバディを完全には信頼していない。 アンバル県の一部のスンニ派部族が、イスラム国に対して政府軍とともに戦っている。しかし、スンニ派への差別政策の