はじめにうちには、はなちゃん、くーちゃん、みーちゃんという3人のねこがいる。私は彼女たちの下僕である。 初めは、はなちゃんが家にやってきた。はなちゃんは﹁シャーシャー﹂ねこであり、撫でるところか、触れさせてもくれない。 触れるばかりか、近寄ることさえできない。 寂しくないといったら強がりになる。精神的に、私はそんなに強くない。 そこで、くーちゃんをお迎えした。くーちゃんのかわいさといったらない。 筆舌に尽くしがたいので、語らずに私は漱石﹁こころ﹂の先生のように、ただその美しさを祈って手紙を書き、届いたころにはこの世にいない作法を選ぶ。 それが下僕というものであろう。 みーちゃんのこと13人めにお迎えしたのが、表題のさびねこ﹁みーちゃん﹂だ。 みーちゃんはとにかく、独占欲が強い。そして構ってちゃんである。態度だけならまだいいが、手(すなわち柔らかくて少し痛い爪)が出る。 いまも私の足元に香箱
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