[前回までの話へのリンク] ・node.js と thread hog の話︵1︶ ・node.js と thread hog の話︵2︶ では、なぜ今頃になって HTTP Server の c10k 問題︵もしくは、thread hog 問題︶が顕在化したのだろう。 当時︵90年代の終わり頃︶と比べて、もっとも大きく変わったのはCPUの性能である。クロック数は、数百MHzから数GHzへと一桁増えたし、マルチコア化もしている。CPU 性能だけ見れば、当時の数十倍の能力が出てしかるべきである。 しかし、実際の人生はそう簡単ではない。サーバーのパフォーマンスはCPU性能だけが決めるわけではないからだ。そこで、ボトルネックの一つとして注目されはじめたのが、thread の数なのである。 前回述べた様に、thread 一つあたり 2MB~8MB のスタック領域を仮想メモリ空間に確保しなければならな