腹側皮質視覚路(紫色の部分)および背側皮質視覚路 (緑色の部分)を示す。いずれも一次視覚野より起こる。 腹側皮質視覚路(ふくそくひしつしかくろ、腹側視覚路、腹側ストリームとも。ventral stream、ventral pathway)とは、霊長類の視覚系を構成する大脳の視覚野と呼ばれる約30の領域のうち、大脳の腹側に位置する経路のこと。 概説[編集] 視覚野は腹側皮質視覚路と背側皮質視覚路に分けられ、腹側視覚路は視覚対象の認識や形状の表象(意識にのぼる映像)と関係している。一方の背側視覚路は対象の位置や動きの把握と関係している。これらの経路の特徴から、腹側視覚路をwhat経路(回路)、背側視覚路をwhere経路(回路、how回路とも)と呼ぶことがある。腹側視覚路は内側側頭葉(長期記憶を蓄える場所)や大脳辺縁系(情動をつかさどる)、背側視覚路(視覚対象の位置や動きを処理する)と強く関連し