﹁驚愕のスピード。めちゃめちゃ手応えがあってヤバい。コンテンツをもっと充実させないと……﹂――マンガボックス編集長の樹林伸さんは、ダウンロード数拡大の勢いに驚く。﹁金田一少年の事件簿﹂﹁神の雫﹂など人気漫画の原作者として知られ、小説家でもある樹林さん。DeNAから乞われ、企画当初から編集長を任されてきた。 アプリ自体は完全無料で、現時点では収益はないが、ビジネス面での勝算は十分にあるという。﹁日本の漫画をグローバルに成長させたい﹂――樹林さんはマンガボックスに、そんな夢も込めている。 縮小する漫画市場 アプリによる﹁立ち読み﹂で復活を 日本の漫画市場は縮小の渦から抜け出せないでいる。1995年の5864億円︵コミックス、コミック誌合計の推定販売金額︶をピークに、2012年は前年比3.5%減の3766億円にまで落ち込んだ。 縮小スパイラルを断ち切るには、﹁“立ち読み”を復活させるしかない﹂と