現在のサッカー界では監督と選手の入れ替わりが激しいために、比較的安定した状況で成長していくチームを見つけるのは難しい。ペップ・グアルディオラ監督は何年もかけてバルセロナを指導したために、首尾一貫した成功を収められている。だがそのほかには、それなりの期間をもって継続していくチームは、滅多にない。 ただし、代表チームに目を移すと、特筆すべき1つの例がある。ヨアヒム・レーブ監督は、2006年からドイツ代表を率いている。この5年間でチームには全体的に正しい哲学が貫かれてきたようにみえる。その一方で少しずつ新しいものが加えられ、適切なコンビネーションが探し続けられてきた。 まずレーブ監督は、前任のユルゲン・クリンスマン監督の下でアシスタントコーチを務めてきた頃から浸透に力を注いできた、積極性と攻撃志向を保ち続けることを考えた。若きブンデスリーガのスターたちの成長を促し、ルーカス・ポドルスキとバスティ