はやいもので、2014年最初の月はもう終わろうとしている、しかし、そのひと月だけでも、幹細胞研究やがん研究に関するニュースがいくつか報じられていた。 ・小分子RNAによって悪性度の高いがんを正常な細胞に転換させる ︵鳥取大︶ ・神経幹細胞の分化制御に関わる小分子RNAを特定 ︵慶應・理研︶ ・化合物を加えてiPS細胞に似た集団を得る ︵京都大︶ だが1月最終週になって、とんでもない報告が飛び出すことになった。それが、理化学研究所・発生再生科学総合研究センター︵理研CDB︶のグループリーダー、小保方晴子博士らによる﹁STAP細胞﹂の報告である。 STAPというのは﹁Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency﹂の略。日本語では刺激惹起性多能性獲得細胞、と名づけられているそうだが、ようするに、﹁とある細胞に刺激をあたえたら、身体を構成するあらゆる