氷が見つかった月の北極付近のクレーターの一つ。電波の「偏光」と呼ばれる性質を使った画像(右)から判明した(米航空宇宙局提供) 【ワシントン=勝田敏彦】米航空宇宙局(NASA)は1日、インドの月無人周回探査機チャンドラヤーン1号に搭載したレーダーによる観測で、月の北極にある複数のクレーターに大量の氷があることがわかった、と発表した。少なくとも6億トン(東京ドーム500杯分に相当)はあると見積もられるという。 このレーダーは月面に向けて電波を発射し、反射されてくる電波の特徴から表面の状態を調べるもの。両極付近を観測し、北極にある直径2〜15キロのクレーター約40個から、表面に氷の層があると推定される電波が観測された。 今回推定された氷の量は、米国の月探査機ルナプロスペクターが1998年に、中性子線の観測によって推定した量とほぼ同じという。 月では昨年、月探査機LCROSS(エルクロス)
最近、オリオン座のベテルギウスに関して"刺激的な"タイトルのニュースが流れた。オリオン座は覚えやすく都会でも楽しめる手軽な星座だ。そのオリオンが肩を壊すかもしれないとなれば書かざるを得ない。 重い星の死 天蓋にぶら下がる星々は永遠の存在ではなく、だいたい数百万年から数兆年の寿命で移ろいゆく。ヒトの死が多様であるように、星の死にもまた個性がある。それは体重や組成、相方の有無などによって決まり、静かに冷たくなることもあれば、木っ端微塵に吹き飛ぶこともある。ベテルギウスのような重い星は、超新星と呼ばれる大爆発によって焼死する。爆発の閃光はひとつの銀河に匹敵するほどであり、ベテルギウスのような至近爆発ともなればどのような状況が生じるのか興味は尽きない。そして、爆発はどのくらい差し迫っているのだろう。 どのような超新星を起こすのか ベテルギウスは水素をたっぷり含んだ赤色超巨星なので、もし今爆発するな
前の記事 『iPad』はUIをどう変えるか:アラン・ケイが夢見たビジョン 「小惑星同士の衝突」を初めて撮影 2010年2月 3日 Alexis Madrigal Image: NASA, ESA, and D. Jewitt. XL version 画像の白いXマークは、2つの小惑星の間で発生したと考えられている正面衝突の現場を示している。 ハッブル宇宙望遠鏡に搭載されている、改良された新型の広視野カメラ(WFC3)で撮影されたものだ。 今後の観察によってこの事実が確認されれば、小惑星帯に存在する物体同士による衝突を、科学者が初めて「目撃」したことになる。もっとも、このような衝突が起こることは珍しくないと考えられている。 破片の構造が複雑なことから、これは太陽の周囲で生じた新しい現象である可能性があると天文学者たちは考えている。この物体『P/2010 A2』の中心的な核は、その尾のような
カーナビやGPS機能がついた携帯電話の普及によって、人工衛星を使った測位情報は私たちの暮らしに欠かせないものとなりました。測位衛星により位置を特定するためには、最低4機の人工衛星から信号を受信する必要がありますが、これまで日本国内の都市部や山間地では、高い建物、山などが障害となって4機の人工衛星からの測位信号が届かないことがあり、測位結果に大きな誤差が出ることがたびたびありました。 準天頂衛星システムは、「準天頂軌道」と言う日本のほぼ天頂(真上)を通る軌道を持つ人工衛星を複数機組み合わせた衛星システムで、現在運用中のGPS信号やアメリカが開発を進めている新型のGPS信号とほぼ同一の測位信号を送信することで、日本国内の山間部や都心部の高層ビル街などでも、測位できる場所や時間を広げることができます。 準天頂衛星システムは、補強信号の送信等により、これまでの数十m程度の誤差だったGPSに比べて、
Image credit: NASA アメリカ航空宇宙局(NASA)は1月26日、記者会見を行い、火星で身動きが取れなくなった、マーズ・エクスプロレーション・ローバー(MER)の「スピリット」について、脱出を断念し、静止観測点としての活動を続けると発表した。 スピリットは昨年5月に「トロイ(Troy)」と呼ばれる場所を通過する際、車輪が柔らかい土に埋まり、身動きが取れなくなってしまった。運用チームは約半年間にわたってシミュレーションを行い、昨年11月から本格的な救出作業を開始したが、脱出までには至らなかった。 「スピリットはまだ死んでいません。これから新たなミッションに入る所です。昨年、我々は救出作業がうまくいかないかもしれないと言ったが、ここがスピリットの永眠の地となるでしょう」 スピリットの現状について、NASA火星探査計画ディレクターのダグ・マッキション(Doug McCuistio
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く