任天堂は、これまで一貫して﹁遊び﹂にこだわり続けてきた会社だ。過去には株式販売で野村證券と手を組んだりなど色々な試みを行ってきたが、ベースにあったのは常に﹁遊び﹂だった。いかに面白い遊びを提供するかということに特化し、人員や資金を集中させることで成功を重ねてきた。 オーディオビジュアル機能を例に取ってみよう。Wiiの発表当初、DVD再生機能を追加した上位機種を発売すると説明していたが、その後不要と判断したのか立ち消えになった。いまだにHDMI端子も搭載していない。いち早くHDMI 1.3端子を装備し、今後Blu-ray 3Dの再生も可能になるPS3とは対極にある。 ニンテンドーDSシリーズも同様だ。DSiになってカメラ機能が搭載されたが、品質よりも﹁写真で遊ぶ﹂ことの付加価値を訴求した。動画についても、2007年に巨大なワンセグ受信アダプターを発売したものの、大きな機能アップデートは行われ