第1部で触れたように、米Microsoft社は﹁S+S︵Software+Service︶﹂と呼ぶ取り組みを進めている。S+Sとは、ユーザーが利用する機器や場所によらず、そのユーザーが必要としているデータをいつでも受け取れる仕組みである。そのS+Sによってユーザーがサービスを受け取る窓口となるのが、各種組み込み機器だ。携帯電話機や携帯型音楽プレーヤ、携帯型ゲーム機、デジタル・ビデオ・レコーダといった家電製品に加え、カー・ナビゲーション機器といった車載機器やPOS端末、現金自動預け払い機︵ATM︶など、その種類は多岐にわたる。 そのように用途や機能が異なる機器に向けて、Microsoft社は、大きく分けて2種類のOSを用意している。1つはリアルタイムOSの﹁WindowsCE﹂とその派生品、そしてもう1つはパソコンOSのWindowsXPを基にした﹁WindowsXPEmbedd