富野由悠季とはどんなアニメーション監督か。﹁演出の技﹂と﹁戯作者としての姿勢﹂の二つの切り口から迫る徹底評論! 書籍化にさきがけて本論の一部を連載します。 今回はシリーズ﹁富野由悠季概論﹂の最終回。富野由悠季監督の経歴を時代背景とともに振り返り、アニメーション監督として果たした役割に迫ります。︵バナーデザイン‥山田和寛︵nipponia︶︶ ﹁︿2﹀﹁アニメーション監督﹂の誕生﹂はこちら ﹃宇宙戦艦ヤマト﹄の監督の役割 まずTVシリーズの﹃宇宙戦艦ヤマト﹄では、現在行われている﹁アニメーション監督の職能﹂を三人が分担して担っていたと考えるとわかりやすい。その三人とは、西﨑義展プロデューサー、監督・設定デザインの松本零士、演出の石黒昇である。 どういう作品を作るべきかというビジョンを持ち、スタッフを先導したのは西﨑だったが、西﨑はアニメーションの映像そのものを直接コントロールしていたわけでは
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