学問に関するbaboocon19820419のブックマーク (5)
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﹁講座﹂もの、と呼ばれるシリーズ物の出版物がある。 シリーズ名に﹁○○講座﹂とか﹁講座××﹂と付いているのがそれだ。そう名乗らないものもある。 出版社によって、いくらか違いはあるが、ある時点での当該分野の研究成果を整理して示すことを目指した企画ものと考えてよい。 読み手の立場に立てば次のようになる。 ﹁講座﹂ものとは、その分野で何が問題であり、何が分かっていて、どんな未解決の課題があるのか、その学問のコンテンツとコンテキストを、第一人者たちがざっくりと、しかし紙面の制限をあまり受けずに、紹介してくれている出版物だ。 はじめての分野に挑むなら、その分野について﹁講座﹂ものがないか、チェックすることをお勧めする。 以下の記事で紹介したself-containedな︵必要なものはその中に全部書いてある︶教科書は日本ではあまり出版されないが、その欠けているところを実質的にカバーしているのが﹁講座﹂
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インターネットはこれまで多くの市場を破壊してきました。ITバブルがはじまった1990年代末期に、インターネットは﹁既存のビジネスモデルの破壊者﹂であるとさかんにいわれていましたが、私は正直理解できませんでした。それから10年たった現在、結果としてインターネットが多くの市場を破壊したというのは現実となりました。書籍、音楽、マスメディアはインターネットによってビジネスモデルが根本から変わりましたし、流通経路の中抜きによって卸や小売の存在意義が問われています。破壊によって新しいビジネスチャンスが生まれる一方で、旧来のビックビジネスは岐路に立たされています。この潮流はここ数年でますます加速してきたように感じます。 広告は現在のところインターネットによって決定的にビジネスモデルが破壊されたわけではないですが、テレビや新聞などのマスメディア媒体が弱体化すれば一蓮托生です。加えて広告産業の主要プレーヤー
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はじめに 巨大な対象の全貌を見通すには、対象から距離を取らなければならない。21世紀になってからの7年という期間は、20世紀という巨大な対象の全貌が姿を現すのに十分な時間であったかどうかは分からないが、20世紀にはどのような著作が出版されたのかを纏めてみようと私が思い立ったのは、著作の被引用数、すなわち任意の著作が他の著作にどれだけ引用されているかが、Google Scholarを用いて調べられることが分かったからである。この小論の目的は、被引用数という指標を用いて、20世紀の文系学術書のランキングを作ることである。以下には、﹁文系学術書﹂という限定が必要であった理由を記そう。 ある著作の被引用数という指標は、その著作が学術の世界でどれだけ影響力があったかを客観的に知る手がかりになる。被引用数という指標は、引用し、引用される著作のネットワークの中で、任意の著作がどのようなポジションにいる
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テレビで魚に右利き左利きがあることを発見した教授が出ていて、その話がすごすぎた。餌をとるのに右にばかり曲がる魚とか、魚にも利きというのがあるらしく、しかもそうした魚を干物にすると、右利きは右に曲がって干からび、左利きは左に曲がって干からびる、つまり骨格から利きが決まっているらしい。その比較を見せてもらったときは鳥肌がたったわけで、偉大すぎるだろ、とびびっていたのだけれど、アナウンサーさんは変な研究、と言いたげに苦笑していて、しまいには﹁なんの役に立つんですか?﹂という自然科学でもっとも野暮な質問をしてしまっていた。 うーん。﹁なんの役に立つんですか?﹂という言葉は、実はいろんなことに投げかけられている。﹁マンガなんて読んで、なんの役に立つの?﹂﹁宇宙なんて研究して、なんの役に立つの?﹂﹁絵画なんて観て、なんの役に立つの?﹂大衆にとってもっとも価値があるのは﹁利便性﹂だ。﹁利便性>娯楽性>芸
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