︻ソウル=黒田勝弘︼韓国の朴槿恵︵パク・クネ︶大統領が朝鮮戦争勃発63周年の25日を前に、﹁高校生への調査で︵北朝鮮の武力南侵である︶6・25戦争を︵韓国が北を攻撃したという︶北侵と答えた者が69%もいたとは衝撃的だ。教育現場での歴史歪曲︵わいきよく︶は絶対にあってはならない﹂と述べたことから、韓国での歴史教育問題があらためて話題になっている。 問題の背景には韓国の現代史の見方をめぐって続いている左右の対立がある。朴大統領の発言は親北朝鮮の左翼系学者の影響が強い教育現場の現状を憂慮したものだが、この現状を正そうと保守派による﹁新しい歴史教科書﹂が近く登場する予定で、与野党対立の政界を巻き込んで歴史論争が始まっている。 朴大統領は日本に対しても繰り返し、﹁正しい歴史認識﹂を要求している。しかし、日本との歴史は﹁加害者・被害害の立場は千年経っても変わらない﹂と言っているようにどこか遠い感じだが