<低賃金で働きアメリカ経済を底辺から支えてきた不法滞在者の国外追放を支持する人々は、これまで人道主義を掲げる勢力から悪人扱いされてきたことに対する怒りを抱えている> 物議を醸した﹁7カ国からの入国禁止令﹂が裁判所に否定されたかと思えば、トランプ政権は﹁不法移民の国外追放﹂という動きにシフトしています。発端は、1月25日の大統領令でした。これを契機として、オバマ大統領が行った不法移民の青少年の合法滞在化などを否定するだけでなく、犯歴のある不法移民を積極的に国外追放する動きが始まっているのです。 そもそもアメリカは移民の国です。建国以来ずっと続いた開拓の時代には、基本的には移民を歓迎するのが国是であり、移民を制限する動きは徐々に始まりました。まず19世紀末には中国系移民が制限され、20世紀初頭には日系移民を規制する動きがありました。ですがこの両者に関しては、総数規制というよりも人種差別的な個別
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