アジアインフラ投資銀行︵AIIB︶は、やはり中国がすべてを握る銀行となりそうだ。設立に向けたシンガポールでの第5回首席交渉官会合は22日、実質的な討議を終え、出席者の一人は﹁中国が︵重要な案件を否決できる︶事実上の拒否権を持つことで合意した﹂と明らかにした。 中国は30%弱の出資比率を持つ見通しで、総裁も中国出身者が最有力。予想通り大きな権限を握ることになりそうだ。 一方、中国は国際金融のノウハウが乏しいため、先進国からの出向受け入れや既存の国際金融機関からの人材引き抜きも含めた採用活動を行っている。英国や韓国に、財務当局者などの出向を要請したほか、アジア開発銀行︵ADB︶から人材を引き抜く動きもある。﹁ADBと同額の給料は保証すると持ち掛けているようだ﹂︵北京の金融関係者︶という。 中国は大手国有銀行などでも﹁レベルの高い人材は限られる﹂︵邦銀幹部︶とみられている。
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