京都大iPS細胞研究所は20日、さまざまな体の組織や臓器の細胞になる能力がある人工多能性幹細胞(iPS細胞)の作製技術に広範囲の網を掛けられる新たな国内特許を取ったと発表した。 iPS細胞は、皮膚などの細胞に数種類の遺伝子を導入して作るため、これまでの特許はこれらの遺伝子を特定した上で取得していた。今回は特定の遺伝子を決めずにiPS細胞の作製工程に特許が認められており、広範囲で強固な特許権という。 記者会見した同研究所の高尾幸成知財管理室長は「(今回の特許で)遺伝子を使う作製法についてはほぼ全てカバーしている。この権利を使い、一日も早く医療応用の実現を目指したい」と話した。 比較的安いライセンス料で広く使ってもらう考え。特許の有効期限は2026年12月6日まで