弁護士ドットコム 民事・その他 岡口弁護団「勝ったと思った」から一転…読み上げに2時間超、「罷免判決」に書かれていたこと<弾劾裁判詳報> 裁判官弾劾裁判所は4月3日、仙台高裁の岡口基一裁判官に対し、「裁判官としての威信を著しく失うべき非行があった」(裁判官弾劾法2条2項)として、罷免判決を宣告した。罷免判決は8例目。 罷免するかどうかは、衆参7人ずつの国会議員計14人から構成される裁判員の評議で決まる。 判決後、記者会見を開いた船田元裁判長(衆・自民)によると、評議は「議論百出」だったといい、投票数は非公表ながら「ギリギリだったということは申し上げられる」。 裁判官弾劾法によると、罷免には評議に出席した議員の3分の2以上の賛成が必要(同法31条2項)。今回は12人での評議だったため、8人以上が賛成したことになる。「ギリギリ」ということは、反対票が3〜4人いた可能性がある。 一方で、船田裁判
裁判官弾劾裁判所で裁判長を務めた船田元衆院議員は3日の判決後の記者会見で、岡口基一判事の罷免への賛否について「意見は一致せず評決に委ねた」と述べた。具体的な票数などは明らかにしなかった。一連の投稿などが「裁判官の威信を著しく損なう」程度には達していないとの意見もあったという。船田氏は「SNSという新しい手段によって裁判官が犯罪被害者に精神的なダメージを与えた、非常に特殊なケースだった」と振り返
裁判官弾劾裁判所に訴追された仙台高裁の岡口基一判事(58)は、ネット交流サービス(SNS)で過激な投稿を繰り返し、物議を醸してきたが、法曹界では実務に通じた民事裁判官としてその名を知られる存在でもあった。 岡口判事は東大卒で、1994年任官。民事裁判官の経験が長く、岡口判事が執筆した「要件事実マニュアル」は裁判実務が分かりやすくまとめられていると評価され、「知らない弁護士はいない」と評されるほど有名な専門書だ。 一方で、裁判官としては珍しく、インターネットを通じた情報発信に以前から関心を寄せていた。 岡口判事の著書によると、99年にインターネット上に匿名で法律情報のポータルサイトを設立した。2008年からは実名でツイッター(現X)の投稿をするようになったという。 岡口判事のツイッターのアカウントが世間に知られるようになったのは、皮肉にも裁判所から投稿内容が問題視されたためだ。 「俺が実験台
交流サイト(SNS)に殺人事件の遺族を傷つける投稿をしたなどとして訴追された仙台高裁の岡口基一判事(58)=職務停止中=について、裁判官弾劾裁判所(裁判長・船田元衆院議員)は3日、罷免判決を言い渡した。岡口氏は法曹資格を失った。弾劾裁判所は主文の言い渡しを後に回し、判決理由の朗読から始めていた。 裁判官弾劾法は、罷免事由を「裁判官としての威信を著しく失うべき非行」があった場合などと定めている。 罷免判決は盗撮で罰金刑を受け、平成25年に罷免された大阪地裁判事補(当時)以来で、8人目。岡口氏は、SNS投稿を理由に訴追された初めての例だった。 訴追状によると、岡口氏は平成29年~令和元年、女子高生殺害事件の遺族やペットの返還をめぐる民事訴訟の当事者に対し、侮辱したり、社会的評価を不当におとしめたりする投稿をSNSなどにしたなどとされる。 裁判官訴追委員会側は、岡口氏が一般読者からの注目を集める
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