各分野で活躍し、社会に貢献した人々に贈られるノーベル賞。2023年の化学賞で受賞候補とされているのが、次世代のエネルギーと言われる「ペロブスカイト太陽電池」というものです。一体どんな電池なのか?日本テレビ社会部の島津里彩記者が解説します。 ◇◇◇ 「ペロブスカイト太陽電池」を開発したのは、ノーベル化学賞の有力な候補者の1人である桐蔭横浜大学の宮坂力教授です。 「ペロブスカイト」とは鉱物の名前で、もともと電力を光に変換する発光材料として研究されていました。宮坂力教授のチームは、その特徴に目をつけ、光を電力に変換する太陽電池に応用できることを発見しました。「ペロブスカイト太陽電池」の特徴をうかがいました。 桐蔭横浜大学 大学院工学研究科宮坂力教授「光はもう場所を選ばず屋外から部屋の中まで発電できる屋内のLED灯とか反応しますしほとんど目に見える光は反応します」 実際スタジオに、ペロブスカイト太
体内で発生する一酸化窒素(NO)が細胞をがん化させるメカニズムを岡山大学術研究院医歯薬学域の上原孝教授(薬効解析学)らのグループが突き止めた。NOの影響を防ぐ薬も併せて開発し、マウスへの投与で腫瘍形成を抑止する効果を確認。新たな治療法の確立につながる成果という。 NOは血圧調整や記憶形成、殺菌といった重要な役割を担う一方、老化で発生量が異常に増えるとアルツハイマー病をはじめとした神経変性疾患を招くなど、人体に悪影響を及ぼすことが分かっている。グループはその働きを解明するため、メチル基と呼ばれる分子がDNAと結び付いて細胞を正常に維持する現象「メチル化」に着目。ヒトやマウスの細胞を多量のNOにさらして影響を調べた。 まずシャーレのヒト細胞に高濃度のNOを投与すると、メチル化を促す酵素の働きが半減。PCR検査で大腸、胃、肺がんなどの原因遺伝子が増えていることが分かり、細胞のがん化が確認された。
冬眠でなぜ血栓できない? クマの血液分析、原因物質発見―エコノミー症候群の新薬期待 2023年04月25日05時14分配信 夏に活動中のヒグマ。冬眠時には血栓をできやすくするたんぱく質が大幅に減少することが分かった(ドイツ・ミュンヘン大提供) 冬眠中のクマは半年前後、穴にこもっているのに、「エコノミークラス症候群」にならないのはなぜか。ドイツ・ミュンヘン大などの国際研究チームは、冬眠中のクマと夏に野外で活動しているクマから血液を採取して分析し、血栓をできやすくするたんぱく質を発見した。冬眠中のクマではこのたんぱく質「HSP47」が大幅に減少していた。 【写真】じゃれ合う冬眠から出てきたばかりのクマの親子 HSP47の働きを妨げる物質を見つければ、新たな予防・治療薬の開発につながる可能性があるという。論文は25日までに米科学誌サイエンスに掲載された。 同症候群は飛行機旅行や災害時の車中泊など
習慣と脳の科学――どうしても変えられないのはどうしてか みすず書房Amazonいつも通勤や通学につかっている道は、何も考えずにも動けるぐらいには「習慣」になっているものだ。むしろいつものルートとは別の方角に行く必要がある時、そのことを忘れて「習慣」に引っ張られたりする。われわれは家の鍵をしめる動作をする時に、いちいち右手でかばんの右ポケットから鍵を出して差し込み右に回し──などと意識することもなく、習慣的動作によってほとんどを無意識にこなしている。 もし、習慣を脳に形成する力がなかったら、生活は面倒くさいものになるだろう。一方で、タバコや薬物のように、悪い習慣が形成されてしまう危険性もある。こうした習慣は、脳のどのようなプロセスによって形成されるのか? また、その仕組がわかるのなら、習慣を変えることもできるのではないか? そうした問いが連続していくのが、本書『習慣と脳の科学――どうしても変
(CNN) 化学物質による破壊が指摘されてきた成層圏のオゾン層が、今後数十年で完全に回復するとの見通しが明らかになった。 国連の専門家委員会が9日、4年ごとに出している報告書の中で発表した。 オゾン層は太陽光に含まれる有害な紫外線を吸収して生物を守っているが、1980年代後半以降、冷蔵庫の冷媒やスプレーの噴射剤に使われる化合物「フロン」などによる破壊が問題視されてきた。 最新の報告書によると、フロンなどの全廃に向けて「モントリオール議定書」が発効した89年以降、破壊物質は99%削減された。 このまま対策が続けば、オゾン層は世界のほとんどの地域で2040年、北極では45年、南極でも66年には、1980年のレベルまで回復するという。 世界気象機関(WMO)のターラス事務局長はこの結果を受け、「オゾン層への行動は気候行動の前例になる」と指摘。オゾン層破壊物質の排除に成功した例から、化石燃料から脱
【▲ 図1: キャニオン・ディアブロ隕石に含まれる1mm未満のダイヤモンドの表面には、ロンズデイル石が非常に薄い膜として存在すると言われています。 (Image Credit: Arizona State University) 】この世で一番硬い物質はダイヤモンド、とよく言われますが、科学者はダイヤモンドを上回る硬さを持つ物質を長年探索してきました (※) 。そのような物質の候補として有力視されてきたものの1つが「ロンズデイル石 (Lonsdaleite)」 (あるいはロンズデーライト、六方晶ダイヤモンドとも呼ばれる) です。 ※…しばしば誤解されますが、この場合の「硬さ」は結晶の傷つきにくさや摩擦に対する強さのことで、ビッカース硬さなどで表されます。外から力を加えられた時に変形や崩壊しにくいという意味での「硬さ」は、剛性や靭性などと呼ばれます。 ロンズデイル石は、1967年にキャニオン
大量死の魚100トン回収 化学物質で中毒か―ポーランド 2022年08月17日07時40分 15日、ポーランド北西部クライニクドルニのオーデル川に浮かぶ大量死した魚(AFP時事) 【ワルシャワAFP時事】ポーランドの消防当局は16日、国内を流れるオーデル川で魚の大量死が見つかり、死んだ魚約100トンを回収したと確認した。 〔写真特集〕大量死 消防当局によると、回収は12日から行われ、500人以上の消防士が作業に当たった。原因は不明だが、モラウィエツキ首相は先に「おそらく、危険や結果を十分に分かった上で、大量の化学廃棄物が川に投棄された」と語った。当局は魚が中毒死した可能性があるとみており、川の水をチェコとオランダ、英国に送り原因を調べている。 ポーランドのモスクワ気候・環境相は16日、「これまでの水質調査で有毒物質は見つかっていない」と説明。水位低下や高温に伴う汚染物質の濃縮など自然要因や
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