「ペナントレースが終わって徐々にですけど、優勝したっていう実感が湧いてきたような気がします。まだ2年目の私が勝てたことは周りの人たちの助けがあったおかげです。支えてくれたお客さんに、仲間や先輩たち、裏方さん、家族……すべての人たちに感謝を捧げます」 シーズンオフのZOZOマリンスタジアム。人気のない記者会見場で深々と感謝の辞を述べる彼女の笑顔は、インタビュー中、一度だって途切れることはなかった。 彼女の名前は「なな」。22歳。昨シーズン後半に名門アサヒビールに加わった2年目のフレッシュ売り子。 千葉で生まれ千葉で育ったドジでお茶目な野球好きは、野球部マネージャーを務めた高校時代にマリンのウグイス嬢を経験するなど、ZOZOマリンを聖地として育ってきた純正の千葉娘。 2019年。売り子界においてまったく無名の存在であった彼女が、荒廃の中から健全な精神を培い、わずか1年にして、ZOZOマリンの強
![“ZOZOマリン最強の売り子”なな。これは、もう1つのペナントの物語。(村瀬秀信)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/15dac47d1d5dab10a3e878d681341cda72525098/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnumber.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F3%2Fd%2F-%2Fimg_3d59a6c897cf7182e73fd1f97633f0c6208958.jpg)