――神は全能である。 そんな前提に立つ一神教の宗教は多い。だが、その際、必ず問題となるのはこの命題と現実との対立だ。 ﹁全能であるはずの神が作ったこの世界に、なぜ悪や不平等が存在しているのか?﹂ ﹁聖典の内容が、科学的な事実に反しているのはなぜか?﹂ だが、神が全能であることは疑ってはならない真実のため、あの手この手の説明で宗教は現実との整合性を取ろうとしてきた。こうした﹁神学﹂は、最近の政治の世界でも盛んなようで……。 ■︽そんな訳ないだろ︾﹁安倍氏が裏金に激怒﹂報道への違和感 <﹁裏金﹂細田派時代の悪習 安倍氏は激怒した> そんな見出しが1面に躍ったのは﹁夕刊フジ﹂の12月13日号。執筆したのは、安倍晋三元首相に“最も食い込んだ記者”ともいわれる元NHK解説委員の岩田明子氏だ。 現在、日本を揺るがしている自由民主党の安倍派︵清和政策研究会︶による裏金問題。“収支報告書への不記載は派閥の
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