朝日新聞 2015年6月16日 「汚れた手、子供なでられるのか」 誤認逮捕で自白迫る ずさんな捜査で誤認逮捕してしまったことと、不当な取り調べで自白を強要したこととはまったく別の問題です。 「その汚れた手で子どもの頭をなでてあげられますか」「反省する気持ちはないのか。お前が犯人である証拠はそろっている」「いくらでも捜査は続ける。お前は普通じゃないんやで」 こういう取り調べは誤認逮捕だったからダメなのでしょうか? むしろ、被疑者に対してはこういう扱いをしてよい、という発想こそ問題にされねばならないのではないでしょうか。 府警の高木久・刑事総務課長は「判決内容を重く受け止めています。関係者とご家族にご迷惑、ご心労をおかけしたことに改めて深くおわび申し上げます。一層慎重を期した緻密(ちみつ)な捜査を徹底します」とのコメントを出した。 努力するのは結構なはなしですが、捜査するのも人間である以上ぜっ
牧野雅子、『刑事司法とジェンダー』、インパクト出版会、2013年 刑事司法は性暴力加害者をどのように扱ってきたのか。連続レイプ事件加害者への長期間にわたる接見や往復書簡、裁判分析等により、性暴力加害者の経験に肉薄。強姦加害者の責任を問う法のあり方をジェンダーの視点から検証し、性暴力加害者の責任を問う法のあり方を提言する。 http://www.jca.apc.org/~impact/cgi-bin/book_list.cgi?mode=page&key=keiji_gender ネットで評判は目にしていたのだが、ようやく読むことができた。版元サイト(上記)の紹介文に見られるような本書の狙いが端的に現れているのは、たとえば次のような箇所だ。 検察官は論告で、被害者の受けた被害性を以下のように述べた。 本件の強姦被害者は、いずれも、近い将来、妻となり、母となるはずの若い女性たちであり、ささやか
先週 NHK Eテレで放送されていた「ハートネットTV」の「シリーズ 貧困拡大社会」、「相次ぐ若者の過労死」「若者を追い詰める“ブラック企業”」の2回分を(録画しておいて)見ました。 http://www.nhk.or.jp/heart-net/tv/calendar/2012-10/22.html http://www.nhk.or.jp/heart-net/tv/calendar/2012-10/23.html 一般論としては報道やルポルタージュ本、ネットの情報等を通じて知っていることを上回るような知見を与えてくれるものではありませんでしたが、取材を受けた過労死者・自殺者遺族の姿を見ると、劣悪な労働環境が一人の人間の命を奪ったという事態の重さを改めて痛感します。 とりわけ印象的だったのは、過労死した青年と同期入社だったという取材対象者の言葉です。彼自身、入社2年でうつ病を発症し、休職と
http://twitter.com/crowserpent/status/17685298664 http://twitter.com/crowserpent/status/17687010290 idコールもらったので。id:crowserpent さん、このエントリにリンク貼ってもらってけっこうです。 一番有名なのは岡村寧次(敗戦時、支那派遣軍総司令官)の回想でしょう。岡村が中支那派遣軍隷下の第11軍司令官であった時の軍紀に関する所見を『岡村寧次大将資料(上)―戦場回想篇―』(原書房)から引用します。 (二) 慰安婦問題を考える。昔の戦役時代には慰安婦などは無かったものである。斯く申す私は恥かしながら慰安婦案の創設者である。昭和七年の上海事変のとき二、三の強姦罪が発生したので、派遣軍参謀副長であった私は、同地海軍に倣い、長崎県知事に要請して慰安婦団を招き、その後全く強姦罪が止んだので
http://d.hatena.ne.jp/buyobuyo/20090920/p1 http://d.hatena.ne.jp/buyobuyo/20090921/p1 http://www.egawashoko.com/c006/000308.html http://b.hatena.ne.jp/entry/www.egawashoko.com/c006/000308.html http://www.egawashoko.com/c006/000307.html http://b.hatena.ne.jp/entry/www.egawashoko.com/c006/000307.html 日本には法律上死刑制度がある。判決は、三権分立の制度の中で、裁判所が三審制という慎重な審理課程を経て確定する。その確定判決を、法務大臣の思想信条や気持ちによって、勝手に骨抜きにしてしまっていいのだろう
ひょっとしたらこのブログの「自白の研究」カテゴリが不要になるかもしれない、というニュース。 YOMIURI ONLINE 2009年9月18 「取り調べ可視化法案、政府提出で…法相表明」 千葉法相は18日の閣議後記者会見で、取り調べの全過程の録音・録画(可視化)を捜査機関に義務づける刑事訴訟法改正案を政府提案の形で国会に提出したいとする考えを明らかにした。 可視化に関する同様の法案は、今年4月に野党の民主、社民両党が議員立法として提出し、参院で可決したが、衆院で審議されず廃案となっていた。 すでに議員立法での法案はあるにしても政府提案でやるとなればそれなりに条文案の再吟味をしたりするのでしょうし、警察・検察も無条件降伏はしないでしょうから予断は許しませんが、足利事件、志布志事件などの記憶も新たないま正面切って反対するのは容易ではないでしょうからね。それにしても、与党がその気になればいとも簡
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