転職は損かトクか。この永遠のテーマに関する二冊の本が最近出たので簡単に紹介。 まずは﹃一流の人は空気を読まない﹄から。 本書は全体としては積極的なキャリア構築を薦め、結果として転職にも肯定的。 著者の言う空気とは、要するに場に合わせ、組織の秩序に染まってしまう人のこと。 ビジネスモデルが最優秀で、それに従っているだけで儲かっていた時代ならそれもアリだが、 これからはそういった前例踏襲方の組織人だけでは企業も国もジリ貧になるだけだ、 だからあえて﹁空気を読まない人﹂になれと説く。 まったく同感だ。 一方、﹃転職は1億円損をする﹄では逆に、年金や退職金といった制度からみて、転職は1億円程度の損になると説く。 実際に転職で前職以上に成功できるのは一部の優秀層だけだということを、いろいろな データで検証する。退職金のように勤続年数の長い方が有利な制度もまだまだ多く、 途中で同じような会社に転職し