日本の優勝で幕を閉じた2023年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)では、チェコやオーストラリアをはじめ、世界各国の代表チームの背景にも大きな注目が集まった。通訳として4大会連続でWBCに携わった小島克典氏が、思わず胸を打たれた「グッドルーザーの言葉」とは――記事後編では、通訳が見た「もうひとつのWBC」の情景を描いてもらった。(全2回の2回目/前編へ) 前編ではWBCの成り立ちと変遷についてお話しさせていただきました。後編では、各国の監督・選手の言葉を訳してきた当事者として、彼らの野球への情熱や、リスペクトあふれる発言を紹介していきたいと思います。 元中日の「ディンゴ」が語った古巣愛 今大会を振り返ったとき、最初に思い浮かんだのはいつも陽気なオーストラリア代表とデーブ・ニルソン監督です。オーストラリアは5大会連続でWBCに出場している常連国ですが、過去4大会はすべて1次ラウンド
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