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『文明と戦争』 宿命としての戦争 - HONZ
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人類200万年の﹁戦争の謎﹂のほとんどに答えを出そうとする野心的な本書は、上下巻合わせて996ページ、総重量1.2kg、翻訳者13名、そして7,560円という規格外のボリュームである。全17章から成る本書は3部構成となっており、それぞれが﹁戦争は人の本能か、それとも文明による発明か?﹂、﹁戦争と文明の発展はどのように相互作用したのか?﹂、そして﹁近代化は戦争をどのように変質させたのか?﹂を主題として、戦争にまつわる多くの謎に光を当てていく。 そのボリュームに比例して、本書の考察対象は途方も無く広いものとなっている。時間軸で見れば、武器すら持たない狩猟採集民時代から核・生物兵器によるテロの恐怖に怯える現代まで、地理的に見れば、先史時代の手がかりを残すオセアニアや南北アメリカから世界の覇権争いを主導したユーラシア大陸まで、学問領域を見れば、人類の本能を辿る人類学から制度と現象の因果関係を考察す
2012/08/24 リンク