公衆広場の祭壇中央に、ゆっくりと一人の女性が歩を進めた。白いローブに身を包んだその人こそ、モデルナ=ファイザー=アストラゼネカ三世公女、その人であった。 人々の拍手を受けたその人は、右手をあげてそれを鎮めた。 ﹁わたしたちは、ようやくこの日を迎えることができました。わたしたちはあの災厄を逃れるために、ここ月軌道のコロニーにまで至りました。第一コロニー、セイントリー。第二コロニー、オクタゴナル、第三コロニー、マイトアンドパワー、そしてここ、第四コロニー、マカイビーディーヴァ。ここに至ってわたしたちは、ついにSARS-CoV-2とその数々の変異種から逃れることができたのです。ようやく、わたしたちは、あの恐るべき感染症から自由になりました。それを、ここに宣言します。私も、皆さま賢明なる人類も、忌まわしいマスクを外すときが、いま訪れたのです……!﹂ 地球を捨てて、数世代、ようやくここに自由が訪れる
![ぼくたちがマスクを外すとき(未完) - 関内関外日記](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/e753b5e9d31a8311be0c32da463fb59128d89575/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fm.media-amazon.com%2Fimages%2FI%2F41nTIsJopHL._SL500_.jpg)