脳卒中の後遺症で長期間まひした手の機能を改善させる手法を、慶応大の里宇明元(りう・めいげん)教授と牛場潤一講師らのチームが開発した。スポーツのイメージトレーニングのように手を動かすことを想像し、脳に刺激を与える訓練を繰り返すことで、筋肉の働きを誘発させた。チームは、新しいリハビリ法になるとみて、実用化を目指した臨床試験に着手した。【西川拓】 国内の脳卒中患者は約150万人と推定され、まひが残る人が多い。現在のリハビリでは、比較的軽度のまひを電気刺激などで回復させる方法がある。しかし、数年間も動かなくなった完全まひの患者では、まひしていない方の手足を鍛えるしかなく、事実上治療を断念している。 チームは、手を動かす際に出る脳波が現れると、手首に装着した電動装具が動くシステムを構築した。 まひした患者の場合、最初は動かすことのできる人と異なる波形になる。そこで、コンピューター画面を通して違いを確
骨折したマウスの治癒のスピードを速める物質を米スタンフォード大の研究チームが開発し、28日付の米医学誌に発表した。人の骨折治療だけでなく、さまざまな臓器や組織の再生に応用できる可能性があり、研究グループは傷ついた皮膚や心筋梗塞の治療への利用も検討していきたいとしている。 研究チームは、動物が傷ついた組織を修復する際に細胞から出る「Wnt」というタンパク質に着目。Wntが骨の幹細胞を活性化させることで新しい骨の形成を促すことを突き止めた。 さらにWntを効率よく細胞内に運ぶためのリン脂質でできたリポソームと呼ばれる微小なカプセルを開発した。 リポソームに入ったWntを骨折したマウスに投与したところ、投与しないマウスに比べて新しい骨の形成が3・5倍速くなることが確認できたという。再生の加速は骨折した部位だけで限定的に認められた。(共同)
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