﹁英語じゃないのよ、映画よ。最初からそれしかない。映画が好きだから英語を勉強したわけで、英語そのものが好きな人間ではないのです。ボーナスで英語を勉強したっていうだけ。映画がすべての始まりでした﹂ 映画字幕翻訳者の戸田奈津子さん︵80︶の名前を、洋画のエンドロールで一度は見たことがあるのではないだろうか。 ﹃E.T.﹄﹃タイタニック﹄﹃ジュラシック・ワールド﹄など、これまで1500本超える作品の翻訳を手掛けてきた戸田さん。 字幕翻訳の夢が叶うまで20年も掛かったにもかかわらず、あきらめなかったのはなぜか。誤訳批判について思うこととは。BuzzFeed Newsは40年間、字幕翻訳の第一線で活躍している戸田奈津子さんに話を聞いた。 ﹁ただの映画ファン。ミーハーよ、しかも﹂意外なことに、戸田さんは大学を出る直前まで﹁字幕のことなんか考えたことはない﹂と話す。 ﹁ただの映画ファン。ミーハーよ、しか