大阪府岬町の深日︵ふけ︶漁港に野生のイルカが居着いている。2月下旬から目撃情報が相次ぎ、呼吸のために水面から体を見せたり、ジャンプをしたりするようすが、話題になっている。 近くの府立環境農林水産総合研究所の鍋島靖信研究員︵62︶によると、長いくちばしや特徴的な胸びれから、ミナミハンドウイルカとみられる。体長は2メートル弱で、性別は不明だ。ミナミハンドウイルカは、日本では主に、関東から九州にかけて生息しており、東京都の小笠原諸島や御蔵島ではいっしょに泳ぎを楽しむドルフィンスイムの対象になっている。 過去にもイルカが居着いたことはあったが、2週間程度で、3カ月もとどまるのは異例。暖冬の影響で水温が高く、エサとなるイワシなどの小魚が、漁港内に多く生息していることが一因と見られる。 鍋島研究員は、﹁今のところ漁業被害もないので、そっと見守ってあげてほしい﹂と話している。︵加藤諒︶
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