恵那市の第3セクター・明知鉄道が、道路と線路の両方を走行できる﹁デュアル・モード・ビークル︵DMV︶﹂の導入を目指している。購入費や維持費の安さから、赤字ローカル線の“救世主”として全国的に注目が集まっている新型車両で、同鉄道も今年3月、市民らを乗せた走行実験を実施した。関係者は﹁路線維持の切り札にしたい﹂と期待を寄せるが、沿線観光施設の魅力アップなど課題もある。︵市来哲郎︶ 走行実験があったのは今年3月20日から3日間。岩村―明智駅間の約10キロを線路走行した後、タイヤに切り替え、岩村駅まで国道で戻った。DMVは定員24人で、マイクロバスのような外観。モニターとして参加した関市内の50歳の主婦は﹁乗り換えなしで、電車とバスの旅が楽しめるのが便利﹂と満足そうだった。 明知鉄道は1985年、旧国鉄の赤字ローカル線を引き継ぐ形で県と沿線自治体などが設立。恵那駅から明智駅までの25・1キロで営業