思春期の鋭すぎる感受性というのは いつの時代も変わらずですが、 すこしずつ変化していると感じるのは ﹁社会性﹂の捉え方かと思います。 すこし前は﹁空気を読む﹂﹁読まない﹂﹁読めない﹂ みたいなことでしたが、 今はもっと細分化してレイヤーが増えていて、若い人ほど 良く考えているな、と思うことが多いです。 ﹁自分と他人︵社会︶﹂の距離の取り方が 清潔であるためのマニュアルが たくさんあるような。 表層の﹁失礼のない態度﹂と内側の﹁個﹂とのバランスを 無意識にコントロールして、目配せしないといけない項目を ものすごい集中力でやりくりしているのだと思います。 ふとその糸が切れたときどうなるのか。 コップの水があふれるというやつです。 彼女たちの溢れる感情が、 前向きなものとして昇華されてほしい。 ﹁好きなものを好き﹂といえるつよさを 描いていけたらと思っております。 ︵山田尚子監督の企画書より︶
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