最愛の夫を失った妻は声を上げた。﹁なぜ夫が死ななければならなかったのか﹂その悲痛な思いを裏切った国の判断。私たちにできることは? 写真‥つのだよしお/アフロ 公文書の不正な書き換えを業務として強要され、それを実行したことを苦に自ら命を絶った赤木俊夫さん。公務員としての誇りをもって生きてきた夫が57歳で逝った。妻の雅子さんは﹁なにが起きたのかを知りたい﹂と、訴え続けている。 上司だった元財務省理財局長・佐川宣寿(のぶひさ)氏に、話を聞きたかったがかなわず、国と佐川氏を訴える﹁裁判﹂という方法をとった。公判のなかで、﹁夫の身に何が起きたのか﹂がわかると期待したからだ。 ◆法曹界が仰天した﹁禁じ手﹂の理由12月15日、国が全面的に非を認める﹁認諾︵にんだく︶﹂をしたことで、この裁判はあっけなく﹁終わって﹂しまった。 ﹁国が﹃認諾﹄したという報を聞いて、とても驚きました﹂ そういうのは、京都大学
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