中国西部に位置する新疆ウイグル自治区。中国全体のおよそ6分の1を占める広大な大地は、かつて中国とヨーロッパを結ぶ東西交易路﹁シルクロード﹂として栄えました。 毎年3月21日は、この地で半数近くを占める少数民族、ウイグル族の﹁お正月﹂。イスラム教を信仰するウイグル族の人たちが大勢で食事をしながら歌や踊りを披露する﹁ノルズ祭﹂という伝統行事が各地で行われます。 ところが、日本に住むウイグル族はことし、この伝統行事を中止しました。 日本には2000人から3000人のウイグル族が住んでいると言われていますが、その多くが故郷の家族と連絡が取れなくなっているというのです。 ﹁こんな状況では楽しむ気持ちになれない﹂ それが中止の理由でした。ウイグルでいったい何が起きているのか。私はことしの春以降、日本に住む30人以上のウイグル族の人たちから話を聞いてきました。 その結果、彼らはこの2年ほどの間に、突然家