宮城と山形を地盤とする金融グループ「じもとホールディングス(以下じもとHD)」。 6月20日の株主総会から国が議決権の過半数を取得することになりました。 グループは実質的な国の管理下で傘下の銀行の再建を図ることになります。 その意味とグループが抱える今後の課題を経済担当の吉原実記者が解説します。 【A1】 じもとHDは「仙台銀行(仙台市)」と「きらやか銀行(山形市)」を傘下に置く金融グループです。グループ全体でこれまでにあわせて780億円の公的資金の投入を国から受けていて、その際、国に対して「優先株」と呼ばれる株式を発行しています。優先株は普通の株式よりも優先的に配当を受け取れる代わりに議決権がない一方、配当を受け取れない場合にはその期間、議決権が発生する取り決めになっています。 こうした中、昨年度のグループの決算は最終損益が234億円の赤字と、きらやか銀行の業績悪化を反映して、グループ発