飛行機の墜落事故で原因究明のカギを握るブラックボックスが、アメリカの新型車の3分の2にも搭載されている。﹁イベントデータレコーダー︵EDR︶﹂だ。 EDRはエアバッグが作動するような事故が起きたときの車両速度、ブレーキやアクセルの状態、シートベルト着用の有無を記録する装置。何百万台ものトヨタ車のリコールにつながった急加速の原因究明に役立つ可能性があるが、1つ問題がある。トヨタがデータを公表していないのだ。 フォードやゼネラル・モーターズ︵GM︶、クライスラーのデータは司法当局者がダウンロードできるが、トヨタのデータをダウンロードできるのはトヨタだけ。見られるのは全米に1台しかない専用パソコンで、裁判所命令もしくは行政当局の要請があった場合のみダウンロードする。 ホンダも日産もトヨタ同様のシステムを採っているが、トヨタの極秘主義は専門家の懸念を呼んでいる。﹁トヨタはデータをダウンロードするた