みなさんがそれぞれの現場で向きあうテーマや問いは﹁既に設定されている﹂あるいは﹁外部から与えられる﹂ことが多いのではないでしょうか。そして、当初の問いそのものを疑う機会はなく、その後は答えを求めて邁進するのみという思考や枠組みが一般化しています。その一方で、このあり方に限界を感じ疑問を抱く声も多く耳にするようになりました。より深く人間や社会を理解しようとするのであれば、与えられた問いそのものを疑い、自ら問いを立てていく力こそが必要だからです。 では自分自身で問いから立ち上げていくにはどうすればよいのか。結論からいえば、それは一瞬にして立ちあがるものではなく、自身で立ちあげた当初の問いが、リサーチを進めるなかで徐々に変容していくのです。問いの変容は、より深いレベルで起きるほどに、自身のものの見方の変容と並行して生じるはずです。人類学ではその﹁問いのアップデート﹂のプロセスを、フィールドワーク
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