三島由紀夫の著作権が2040年まで延長される TPP︵環太平洋戦略的経済連携協定︶が大筋合意となり、日本の関税が大幅に変わろうとしている。肉や野菜が輸入しやすくなる一方で、家電や自動車などは輸出しやすくなる。これだけは関税を堅持したいと決めていた﹁重要5項目︵米、麦、牛肉・豚肉、乳製品、砂糖︶﹂は基本的には関税が守られたが、肉ならば﹁牛タン﹂、乳製品ならば﹁フローズンヨーグルト﹂など一部の品目が関税撤廃の対象となるなど、TPPを主導するアメリカの意向に譲歩した項目が少なくない。 同じくして、アメリカの意向に従う形で明け渡すことになるのが﹁著作権﹂の保護期間延長である。これまで死後50年とされてきた音楽や書籍などの著作権保護期間が、これからは70年に延長される。著作権が切れて自由に使えるようになることを﹁パブリックドメイン﹂と呼ぶが、パブリックドメイン化が20年も先延ばしされる。具体例を挙げ