8月26日、復興途上にある岩手県普代村で、釜石海上保安部がアワビの密漁団を現行犯逮捕した。水揚げ現場で押収されたアワビは1550個、166kgと大量だった。密漁団はこれを仙台の業者に売買していたとみられる。 三陸アワビの時価は毎年、キロ9000円前後といわれており、今回押収された分のアワビだけでも約150万円になる。わずか一日の漁獲高でこれだ。宿泊費や交通費、燃料代といった経費を差し引き、逮捕者9人で均等に分けても、日当10数万円のぼろ儲けである。 釜石の海保が内偵していた約1週間に売り捌かれたアワビを含めると、今回の“密漁ツアー”だけで、2000万円以上の現金収入があったと推測される。 逮捕劇の現場となった通称・ネダリ浜への入口には看板すらなく、地元住民にも“知られざる”浜だという。なかなか道が見つからず、私が到着した時はすでに真っ暗で、黒い海のしぶきだけが見えた。密漁時には極力ライトを
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