文部科学省は﹁殴る、蹴るほか、長時間の正座など肉体的苦痛を与える懲戒﹂を体罰と規定し、﹁いかなる場合も体罰を行ってはならない﹂との通知を出している。各学校も体罰のない教育を実現しようと努力を続けている。ところが、﹁体罰があった﹂﹁生徒がけが﹂といった実例は引きも切らない。今なお﹁体罰は必要だ﹂と考える指導者、それを容認する保護者たちもいる。体罰を認める考えは、なぜ消えないのか。︵Yahoo!ニュース 特集編集部︶ まずは、﹁体罰の定義は進歩を目的とした有形力の行使。︵子どもを︶進歩させようと思ってやっている﹂という主張を紹介しよう。発言の主は戸塚宏氏︵77︶。﹁戸塚ヨットスクール﹂という名前を重ね合わせれば、﹁ああ、あの人﹂と思い起こす読者もいるに違いない。戸塚氏はその校長である。